
南部鉄器と聞いて、あなたはどんなものを思い浮かべますか?
黒く、重厚な感じで、昔ながらのデザイン。そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。
ですが今、そのイメージを覆す南部鉄器が、世界から注目されています。
それが、鮮やかな青色を持つ南部鉄器の鉄瓶「みやび」。
2024年には世界中から注文が殺到。一時は、お届けまで約1年待ちになるほどの人気を集めました。
なぜ、古くから受け継がれてきた日本の伝統工芸が、今、世界中から求められているのでしょうか。その理由を紐解いていきます。
なぜ、南部鉄器なのに「青い」のか?
鮮やかな青と、丸みを帯びたコンパクトなシルエット。一般的な南部鉄器とは似つかない、その特徴的な姿が「みやび」の大きな魅力です。
伝統的な雰囲気を残しながらも、現代の暮らしに馴染みやすい、丸みを帯びたコンパクトなシルエット。キッチンに置くだけでも絵になり、使わない時間もインテリアのように楽しめます。
もちろん、鉄瓶としての良さは昔ながらのまま。お湯を沸かせば、鉄肌から自然に鉄分が溶け出し、毎日の暮らしの中で手軽に鉄分を補給できます。
では、鉄瓶で沸かしたお湯には、どのような特徴があるのでしょうか。
鉄瓶で沸かしたお湯は何が違う?
鉄瓶の大きな魅力のひとつが、普段の飲み物から手軽に鉄分を摂れること。
お湯を沸かすと鉄肌から鉄分(鉄イオン)が少しずつ溶け出すため、白湯やお茶、コーヒーなど、毎日の飲み物から自然に鉄分を取り入れることができます。
ただし、鉄製なら何でも同じというわけではありません。
鉄急須などによく使われる「ホーロー加工」は、内側をガラス質の膜で覆う加工で、サビにくく扱いやすい一方、水と鉄が直接触れず、鉄分はほとんど溶け出しません。
一方、「みやび」に使われているのは、伝統的な「釜焼き製法」。

約900℃の高温で焼き上げることで、表面に天然の酸化皮膜をつくり、人工的なコーティングをせずともサビを抑えます。そのため、水と鉄が直接触れ、お湯を沸かすたびに鉄分が少しずつ溶け出します。
研究では、鉄瓶から溶け出した鉄の78〜98%が、吸収されやすいとされる「2価鉄」だったことも報告されています。
特別な習慣を増やすことなく「いつものお湯を鉄瓶で沸かす」だけで、毎日の生活に鉄分を取り入れられるのが、鉄瓶の魅力です。
いつものお茶やコーヒーが、よりまろやかに風味高く
鉄瓶で沸かしたお湯は、角が取れたような、まろやかな口当たりになると言われています。そのため、いつもと同じ茶葉やコーヒー豆を使っても、味の印象が少し変わります。
日本茶や紅茶であれば、渋みがやわらぎ、茶葉本来の甘みを感じやすく。コーヒーであれば、苦味や酸味の角が取れ、すっきりと飲みやすく感じられます。
もちろん、そのまま白湯として楽しむのもおすすめです。
茶葉やコーヒー豆はいつも通り、お湯を沸かす道具を変えるだけで、毎日の一杯がより美味しくなる。これも魅力のひとつです。
毎日使いたくなる。「みやび」3つのこだわり
「みやび」は、伝統的な南部鉄器の良さを残しながらも、毎日の暮らしで使いやすいようにつくられています。
① 毎日の湯沸かしにちょうどいい、1Lサイズ
ころんと丸みを帯びた独特のシルエット。容量は1Lと、鉄瓶としては比較的コンパクトに仕上げられています。
朝の白湯、ティータイムや、コーヒーブレイク。必要な分だけサッと沸かしやすく、大きな鉄瓶のようにスペースを取らないため、使いやすいサイズ感です。
さらに、持ち手は可動式。使わないときは持ち手を倒しておけるため、キッチンにもすっきりと置いておけます。
② IHにもしっかり対応
昔ながらの鉄瓶ですが、現代の暮らしにも合うよう、火だけでなくIHにも対応しています。
キッチンや調理環境に左右されないので、引っ越しをしても大丈夫。長くお使いいただけます。インテリアとして飾るのではなく、毎日使うための伝統工芸品です。
③ 使うほどに育つ、「マイ鉄瓶」
鉄瓶の面白さは、使えば使うほど味わいが増すところ。毎日お湯を沸かし続けるうちに、少しずつ表情が変わっていきます。
外側は、日々手で触れたりすることで少しずつ色に深みが生まれ、自然な艶が出てきます。
そして内側には、お湯に含まれるミネラルなどが少しずつ付着し、「湯垢」と呼ばれる白い膜ができていきます。
この湯垢は汚れではなく、鉄瓶をサビにくくしてくれるもの。使い込むほど、鉄瓶が使いやすい状態へと育っていきます。
新品の美しさを保つのではなく、少しずつ自分だけの「マイ鉄瓶」に育てていく。何十年と使い続けられ、経年変化まで楽しむことができます。
デジタルな時代だからこそ、あえて手間をかける
そして実は今、海外からも注目を集めています。
この鉄瓶をつくる1848年創業の「及富」によると、シリコンバレーをはじめ、日々デジタルに囲まれて仕事をする人たちからも、鉄瓶が選ばれているそうです。
電気ケトルなら、ボタンひとつですぐにお湯が沸く。それでも、あえて鉄瓶を火にかけ、お湯が沸くのを待つ。
その間は画面から少し離れて、お茶やコーヒーを淹れたり、何も考えずにぼーっとしたり。
便利になり、何に対しても効率を求めるようになった現代だからこそ、あえて少しだけ手間をかける。
忙しい毎日の中に、ほんの数分でも、何もしない時間をつくれるのも魅力です。
お客様のレビュー
ご紹介している南部鉄器の鉄瓶「みやび」を、実際に使用したお客様からのお声をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
「綺麗でおしゃれ、鮮やかな青色に思わず見惚れます」ー RKさま
想像以上に鮮やかな青色で、ずっしりと重みのある鉄瓶。プレゼントした母もとても喜んでいました!
箱を開けた瞬間に、ニヤけてしまうくらい綺麗でおしゃれで、見てるだけでもテンションが上がります!やっぱり良いモノは違いますね。
梱包もしっかりしていて、不安な要素はゼロでした。素晴らしい買い物ができました。これから大切に使いたいと思います!
「見た目がカッコいい♪」ー 毛利さま
ようやく届いたばかりなので、これから使い込んで行きます。本体全体がかなり熱くなりますので、取り扱い注意。そんなに金気なくお湯は沸きます。結構古いIHです。
「日常的に鉄分を摂れるのが良い」
昔の丈夫な日本人にならって、日常的に鉄分を摂るために購入。
IHですぐ沸くので吹きこぼれないよう弱火がいい。緑茶を少し入れて煎じるとより鉄分が出るので、ほうじ茶のような色になります。使用後はしっかり水分を飛ばせばいいし、長年使って少々錆が出たとしても問題ないと学びました。
まあ取っ手は素手でも持てますが、フタと容器はもちろん熱いので注意ですね。有害なアルミ調理器やテフロンは処分して、鉄製かステンレスに切り替えました。
「デザインがとても可愛い!」
思っていた以上に小さめでしたが、デザインが思っていた通りのとても可愛い鉄瓶兼急須です。使用前の準備が必要ですが、これで鉄分が取れるので、火傷しないよう気をつけて使用したいと思います。
「Pure happiness(幸せそのものです)」ー Oliver Wang さま
I paid a visit to Oitomi in Oshu last August, but it was a public holiday in Japan and the store was closed at the time. I returned home with regret, but luckily, their online shop gave me another chance to fulfill my wish. I was so glad that I could purchase this beautiful blue iron teapot 💙 It is a truly gorgeous piece, and I am so happy and grateful to have it! 🙃
昨年8月、奥州市にある及富を訪れました。しかし、その日は日本の祝日で、残念ながらお店はお休みでした。心残りのまま帰宅したのですが、幸運にもオンラインショップがあり、そこで念願を叶えることができました。
この美しい青色の鉄瓶を購入することができて、本当に嬉しかったです💙 実物も本当に素晴らしく、とても美しい逸品です。手にすることができて、本当に幸せですし、心から感謝しています!🙃
1848年創業。170年以上続く「及富」
この南部鉄器をつくっているのは、岩手県奥州市に工房を構える「及富(おいとみ)」。
奥州は古くから鋳物づくりが盛んな土地で、その歴史は約950年前まで遡ります。平安時代に近江の国(現在の滋賀県)から、鋳物師が招かれたことが始まりとされています。
平泉文化が栄えた時代には仏具などもつくられ、江戸時代には伊達藩の保護を受けながら、鉄器づくりが発展していきました。
そんな奥州で、1848年に創業したのが「及富」です。
初代・及川利源太が「宝生堂」として創業し、伊達家のお抱え釜師として活躍。茶の湯から始まった及富のものづくりは、170年以上経った現在でも受け継がれています。
「及富」という名前には、鉄器を通して、多くの人に富をもたらしたい。そんな願いが込められています。
約950年続く奥州の鋳物文化と、170年以上受け継がれてきた及富の技術。
この青い南部鉄器「みやび」も、そんな歴史ある及富の職人さんの手によって、一つひとつ丁寧につくられています。

また、本商品は食品衛生法に定められた試験をクリアしているので、安心してお使いいただけます。
まとめ
お湯を沸かすという毎日の何気ない行動。だからこそ、少しだけ特別なものに変えてみる。
鉄瓶でお湯を沸かせば、手軽に鉄分を摂りながら、いつもの白湯やお茶、コーヒーも、まろやかな味わいで楽しむことができます。
使い終わったあとも、鮮やかな青色の鉄瓶がキッチンを彩ってくれます。
長年受け継がれてきた南部鉄器の技術と、現代の暮らしに馴染むデザイン性をあわせ持つ鉄瓶「みやび」。
毎日使うものだからこそ、使うほどに愛着が増し、長く付き合えるものを選んでみてはいかがでしょうか。